2010年 7月 03日

告白

カテゴリー 映画

「告白」。去年のうちに原作を読んでいました。

しかし、正直何の感想も湧かなかった。

映画と原作では、まず原作の方が何倍も面白い。
時間の制限もあり、原作では自由にはばたく空想も映画では送り手の想像力の
限界に閉じ込められてしまいます。

同じ中島監督の映画で「嫌われ松子の一生」も快作だと思いましたが、それでも
原作の方が何倍も面白かった。



しかし、この「告白」は・・・・・この映画、傑作ですよ。

原作を読んでいなくても全く楽しめるし、僕自身は原作よりも素晴らしい!と思った数少ない例でした。

実は、この映画、二回観ました(笑)。

一度目では捕えられなかった事も二回目では捕える事が出来ました。

そして同じように面白かった。

これを一言でいうと、悪意に満ちた映画!

それでもここまで人間の悪意に真正面から向き合わされると、スカッとするというのか、
観終わった後はそれ程後味が悪くはない。(ぐったりと疲れますが)
それは中島監督の地の明るさがそうさせるのでしょうね。どこか遊び心がある。

とにかくその悪意は中学生の描き方にこれでもか、というくらいに向けられます。

大体、中学生が純真で素直なんてどの時代にもあった試しがない。
まっすぐで単純で青臭くて間抜け・・・そんな彼らがまっすぐに単純に、悪意をぶつけてくる。

それを受けて立つ側の女教師は、シングルマザーで、はかなげで、けなげで。
それを見事に演じた松たか子は素晴らしかった。
この映画は彼女なしには成立しなかったんじゃないか、と思わせる出来でした。

そして怪物的な母親役を演じた木村佳乃も怪演!
思わずこの女優が嫌いになってしまいました。演技とは思えません!


悪意を持った怪物たちに対峙する為には自らも怪物になって行くしかないのか?
松たか子がとても人間的で柔らかい生身を感じさせるがゆえに、彼女が感情を閉じ込めて自らも怪物になって行こうとする孤独な戦いに、救いを感じました。

安易に人を傷つけ、あやめてしまう奴らには、モラルや利いた風な正義を振りかざしても何の役にも立たない。


生の、血が滴るような、強い強い憎しみの感情。それを繰り返し、繰り返し、執拗にそのバカ者たちに突きつける事しかない、この映画は鮮やかな映像と共に、それを僕らにちょっとエグイ方法でそれを語りかけてくるようです。

コメント(2)

コメント(2) “告白”

  1. のじみちよon 2010年7月11日 at 10:11 PM
    二回もご覧になったのですね。
    この映画、気になってたんです!!
    そうですか、そんなにグッとくる映画なのですね。

    私は見たいのですが、主人が見たくないといいます。
    「女の怖さが怖いよ~」
    といっています(^^;
  2. adminon 2010年7月11日 at 10:54 PM
    のじでんさん、

    いつもコメント有難うございます。

    もの好きにも二回観てしまいましたが、思いっきり楽しめましたよ(^O^)/

    「女の怖さが・・・」確かに、女は怖いですが(汗)、

    この映画、実は怖いのは女ではないんです。

    無邪気と言われている者の中にある底知れぬ残忍さ、

    それをこの映画はこれでもか、っちゅーくらいに暴いてくれます。

    ですから、旦那さんも安心して(笑)楽しんで下さい!

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